SRE NEXT Staff Blog

SRE NEXT 2024 は 2024年8月3日(土)〜4日(日) 開催! SREによる、コミュニティベースのカンファレンス "SRE NEXT" のスタッフブログです。

SRE NEXT 2022を開催します

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SRE NEXT Logo

はじめに

こんにちは!SRE NEXT 2022実行委員会委員長のnari です。

先日、SRE NEXT公式Twitter アカウントにてSRE NEXT 2022の5/14,15の日程でのオンライン開催が発表され、オフィシャルサイトも公開されました!

この投稿では、なぜ我々はSRE NEXT 2022を開催するのか・どんなカンファレンスにしたいかを書いていきます。*1

2022/2/7追記: スポンサー募集開始しました SRE NEXT 2022 スポンサー応募フォーム

2022/2/7追記: CFP Openしました SRE NEXT 2022 の CFP についてのご案内 - SRE NEXT Staff Blog

SRE NEXTとは

信頼性に関するプラクティスに深い関心を持つエンジニアのためのカンファレンスであり、同じくコミュニティベースのSRE勉強会である「SRE Lounge」のメンバーが中心となり運営・開催されているものです。

第一回の SRE NEXT 2020 は2020年1月に開催され、今年2022年に第二回の開催が予定されています。SREという職責で働く方だけではなく、ユーザーへの信頼性獲得に関心がある方すべてを対象とするカンファレンスです。*2

第一回の前回は、開催1ヶ月前にオフライン会場キャパいっぱいで設定したチケットがソールドアウトしたり、開催後50以上のブログで振り返り記事を書いていただけるなど参加者の熱量も圧倒的で、今でもSRE NEXT 2020での登壇スライドがブログなどで引用されることをみかけたりするほど、参加者の皆様のおかげでSREやその周辺の界隈を巻き込んで長期にわたる盛り上がりを見せています。

なぜSRE NEXT 2022を開催するのか

前回のSRE NEXT 2020でSRE自体の国内における一定規模以上のWeb企業での事例の集約・普及の役割は十分に担えたと考えています。 また、そこからここ数年間でSREに関する話題やイベントもどんどん増え、注目度も日に日に増していっている状態です。*3 そういった今の流れを加速させ、SREプラクティスをより幅広い人々や領域へ普及していく役割を担うべく、テーマを 「SRE DIVERSITY」 と称してSRE NEXT 2022を開催することとしました。

例えば、SRE NEXT2020の発表者、参加者ともにやはりある程度の規模の自社プロダクトに携わっている方が多かった印象で、より多くの規模や形態でのSREプラクティスの話があっても面白いかと思います。またフェーズによって必要なSREの取り組み方が異なってくることは、様々な場所で語られていますし、最近日本語訳が出た話題作であるチームトポロジーでも言及・引用されていますが、まだまだグロース期以降のプロダクトになってからのプラクティスが多かったと思います。 また領域に関しても、SREcon19での Pivotal社のJim Thomson,David Laing氏による「Extending the Error Budget Model to Security and Feature Freshness」*4のようなエラーバジェットの考え方を脆弱性管理などのセキュリティ領域に適応した話や、 SREの探求*5 「32章 運用と社会運動が交わるところ」でのSREプラクティスと社会運動の話や、 catchpoint社が出しているSRE 2021 Report*6にて大きなモニタリングコンポーネントとして掲げているAIOpsにまつわるトピック、などなどのような周辺領域や様々な領域と交わるプラクティスの話がもっとあってもいいと思っています。

このような考えから、スタートアップから大企業まで、幅広い業種・領域・フェーズでのSRE Practiceの実践を集約し、より多様なSREの実践が普及していくきっかけを提供したいと思い、SRE NEXT 2022の開催する運びとなりました。 SRE本共著者のNaill Murphy氏のSRECon21のKeynote、「Don't Follow Leaders or "All Models Are Wrong (and So Am I)」*7では、SRE本の絶対的な影響は思考停止につながっていて、イノベーションを欠如させていると述べており、大事なのはこれらのモデルを時代に合わせて進化させていくことだと述べています。 より多様なユーザーへの信頼性獲得の試行錯誤は、参加者の皆様に多くの気付きや学びを提供し、自分たちのSREプラクティスを再考し "SREのNEXT" を考えていくきっかけをあたえてくれると信じています。*8

SRE NEXT 2022をどんなカンファレンスにしたいか

前回イベントもSREの方だけでなく、様々な職責の方にご参加いただいけましたが、今回はよりテーマの通り多様なエンジニアが参加し関心を寄せてもらえるようなイベントにできたらなと思っています。 これから募集させていただく公募のセッションも、SREという職責の方だけでなく信頼性獲得に日々格闘している方から応募いただきたいです。 また、ベースはSRE Lounge と同じで、 双方向性のある意見交換の場を提供したいと考えておりますので、懇親会やオンライン会場を用意する方向で動いています。 また、今回はオンライン開催ということもあり前回お越しいただけなかった地方の方々も参加・交流していただける機会を提供できるまたとないチャンスだとも考えています。

SREという思想・プラクティスが限定的な職責や領域の人間だけのものではなく、より民主化・一般化し様々な領域で語られる一助となるイベントを目指します。

終わりに

魅力的なセッションを揃えていくのはもちろんのこと、様々なイベント・懇親会・オンライン会場などのコンテンツを運営一同日々検討し動いていっていますので、是非是非SRE NEXT公式Twitter アカウントをフォローしながら情報発信をお待ちいただければと思います。 前回同様、参加者やスポンサー様と共に盛り上げながらイベントをより良いものにしたいと考えておりますので、今後ともSRE NEXTをよろしくお願いいたします。

*1:また、こちらではSite Reliability Engineering(以降、SRE)に関しての詳しい説明については記述しません。ご了承ください。

*2:SREは思想やプラクティスであり、あえて職責として切り出さずに実現している会社は数多く存在します。

*3:特にWebアプリケーションにおける一般的な可用性に関するSLI・SLOの設計と運用の話はかなり広く聞くようになりました。

*4:https://www.usenix.org/conference/srecon19americas/presentation/thomson

*5:https://www.oreilly.co.jp/books/9784873119618/

*6:https://pages.catchpoint.com/2021-sre-report

*7:https://www.youtube.com/watch?v=7Ktzu0qvS6c

*8:もちろんこれらは、一般的なSREプラクティスの事例についてのコンテンツを採用しないということではありません。より幅広く信頼性に関するプラクティスを募集するという意味です。また、決して多様性についてのコンテンツを要求するものではありません、あくまでより幅広い信頼性に関するプラクティスを歓迎することを示したものと解釈いただければと思います。