SRE NEXT Staff Blog

SRE NEXT 2024 は 2024年8月3日(土)〜4日(日) 開催! SREによる、コミュニティベースのカンファレンス "SRE NEXT" のスタッフブログです。

SRE NEXT 2023を開催します

SRE NEXT Logo

はじめに

こんにちは!SRE NEXT 2023 Chair の gr1m0h(ぐりもお) です。SRE NEXT 2022では、チケットや動画管理周りを担当していました。

先日、SRE NEXT公式Twitterアカウント にてSRE NEXT 2023の日程を 9月29日(金) と発表しました!

会場は 九段会館テラス コンファレンス&バンケット です!ハイブリッド開催となるので、現地で参加の方もオンラインで参加の方も大いに楽しみましょう!!

また、スポンサー募集要項についても公開しました! 6月14日(水)11:00 からスポンサー募集を開始します!詳しくは、以下募集要項をご確認ください。

docs.google.com

この投稿では「なぜ我々はSRE NEXT 2023を開催するのか」「どんなカンファレンスにしていきたいか」を宣言します。なお、Site Reliability Engineering(以降、SRE)に関する説明は割愛します。

SRE NEXTとは

SRE NEXTとは、信頼性に関するプラクティスに深い関心を持つエンジニアのためのカンファレンスであり、同じくコミュニティベースのSRE勉強会である「SRE Lounge」のメンバーが中心となり運営・開催されているものです。

SREという職責で働く方だけではなく、ユーザーへの信頼性獲得に関心がある方すべてを対象とするカンファレンスです。(SREは思想やプラクティスであり、あえて職責として切り出さずに実現している会社は数多く存在します。)

第1回の SRE NEXT 2020 は2020年1月に開催され、第2回の SRE NEXT 2022 は2022年5月に開催されました。そして今回、第3回目となる SRE NEXT 2023 を2023年9月に開催します。

来場者は第1回(オフライン開催)が457名、第2回(オンライン開催)が690人と盛況でした。以下リンクは第2回の開催報告レポートです。

https://sre-next.org/business-reports/2022/SRENEXT2022.pdf

今でも SRE NEXT 2020、SRE NEXT 2022 での登壇スライドはSNSやブログなどで引用を見かけたりする等、参加者の皆様のおかげでSREやその周辺の界隈を巻き込んで長期にわたる盛り上がりを見せています。

なぜSRE NEXT 2023を開催するのか

SRE NEXT 2020 でSRE自体の国内における一定規模以上のWeb企業での事例の集約・普及の役割は十分に担えたと考えています。そして、前回 SRE NEXT 2022 ではスタートアップから大企業まで、幅広い業種・領域・フェーズでのSRE Practiceの実践を集約し、より多様なSREの実践が普及していくきっかけを提供したいという思いから 「SRE DIVERSITY」 というテーマを掲げ開催しました。

SRE NEXT 2022にて、0gm (@ktykogm)氏による「街じゅうを"駅前化"する電動マイクロモビリティのシェアサービス「LUUP」のIoTとSRE」等Web企業以外の事例もありましたが、SRE DIVERSITYというテーマを完全に達成できたとは言えないと、私個人としては感じています。それは、これまで同様Web企業での事例が多く、それ以外の事例がまだまだ少ない状況であるためです。

そのため今回も 「SRE DIVERSITY」という価値観を継続していく必要がある と考えておりますし、さらに SRE NEXT 2023 以降も当たり前の価値観に据えたいと考えています。

そこで今回、SRE NEXTはカンファレンス運営にあたっての価値観を改めて整理し直し、Diversityを含む3つの価値観を定義しました。

  1. Interactivity
  2. Diversity
  3. Empathy

3つの価値観について説明します。

Interactivity

SRE NEXT は SRE Loungeのコアメンバーが運営の中心となっています。このことから、SRE Loungeの目的である「双方向性のある意見交換の場にする」ということにSRE NEXT でもこだわっていきたいです。

近年のSRE Loungeはオンラインで開催しているため、SRE Loungeを含めてもオフラインで集まれる場を提供できるのはSRE NEXT 2020 以来の3年半ぶりとなります。また、SRE NEXT 2023 では初のハイブリッド開催になるため、より自由度の高いアイデアを実現できるのではないかと画策中です。(会場にいる方、会場に行けずオンライン参加となっている方の意見交換の場など)

そのためハイブリッド開催という特徴を最大限活かすことが成功に繋がる要素だと捉えており、これまで以上に「Interactivity」を重視したいと考えています。

Diversity

SRE NEXT 2022 でテーマにした通りですが、「スタートアップから大企業まで、幅広い業種・領域・フェーズ... どんなSRE Practiceであっても受け入れること」です。

SRE NEXT 2022にてなぜこのテーマを掲げたか、詳細については SRE NEXT 2022 開催宣言ブログに記載しています。

blog.sre-next.dev

Empathy

Diversityが「どんなSREでも受け入れること」であれば、Empathyは「SRE以外も含めて裾野を広げること」です。

「SRE NEXTとは」にも前述しましたが、SREは思想やプラクティスであり、職責だけではありません。ですので、所属が「SREチーム」だけでなく、「開発チーム」であったとしてもSRE Practiceを実践できます。 また、職責としてのSRE(以降、「SREs」と表記)に求められるものとして、今後はより顧客や利用者のニーズ・状況を意識すること、Product OwnerやCustomer Supportなど他の職責とのコラボレーションによってサービスの価値を高めることが必要になってくると考えています。

このようにSRE Practiceを実践する際には開発者だけでなくProduct ManagerやCustomer Support、時にはCEO等のビジネスサイドのメンバーとのコラボレーションが必要になる場合も考えられます。 これを実現するために、SREsだけでなく開発者などのエンジニア、エンジニア以外のビジネスサイドのメンバーもSRE Practiceを理解することが必要になると感じています。

世界的にもSREsや開発者以外のSRE Practiceの実践、特にビジネスサイドを巻き込んだSRE Practiceの実践に関するセッションは少ないものです。これについては、Jim Gochee氏が書かれた「SRE in 2023: 5 exciting predictions」の予言の1つとして「Reliability will be a growing priority for teams outside of engineering」とあることからも感じ取れます。

enterprisersproject.com

上記のことから、今回のSRE NEXT 2023 のセッションで「Empathy」に該当するセッションを皆さんに提供できるかは挑戦的な目標として捉えています。しかし、今後のことも考慮し、今回からこの価値観を掲げて運営をしていきたいと考えています。

これら3つの価値観を意識して、今回 SRE NEXT 2023 を開催します。

SRE NEXT 2023をどんなカンファレンスにしたいか

過去のSRE NEXTも様々な職責の方にご参加いただいけましたが、今回も同様に多様なエンジニアやエンジニア以外のメンバーが参加し関心を寄せてもらえるようなイベントにできたらなと思っています。 ですので、これから募集させていただく公募するスピーカーにも、信頼性の制御に日々格闘しているSREsとは別の職責の方からもぜひ申し込みをいただきたいです。

ベースはSRE Lounge と同じく、 双方向性のある意見交換の場を提供したいと考えておりますので、オフライン会場での懇親会やランチタイムを用意する方向で動いています。また、双方向性のある意見交換を実現できるような様々な企画を検討しております。

今回はオフラインとオンラインのハイブリッド開催ということもあり前回同様、地方の方々も参加・交流していただける機会を提供できるまたとないチャンスだとも考えています。

SREという思想・プラクティスが限定的な職責や領域の人間だけのものではなく、より民主化・一般化し様々な領域で語られる一助となるイベントを目指します。

終わりに

魅力的なセッションを揃えていくのはもちろんのこと、様々な企画・懇親会などのコンテンツを運営一同、日々検討し動いていますので、是非 SRE NEXT公式Twitterアカウント @srenext をフォローしながら情報発信をお待ちいただければと思います。

ハイブリッド開催ということで前回以上に、参加者やスポンサー様と共に盛り上げながらイベントをより良いものにしたいと考えておりますので、今後ともSRE NEXTをよろしくお願いいたします。